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意味
複数の事柄や行為の中からいくつかを「例示・並列」する、また、反対の語をならべて動作・状態の「繰り返し」を表すときに使われます。
例:食べたり飲んだり、テニスしたりジムに行ったり、行ったり来たり etc.
接続
例示・並列
Vた+り、Vた+り
繰り返し、対照
Vた/なかった+り、Vた/なかった+り
i-Aた/なかった+り、i-Aた/なかった+り
Naだ/じゃなかった+り、Naだ/じゃなかった+り
Nだ/じゃなかった+り、Nだ/じゃなかった+り
解説
複数の事柄や行為の中からいくつかを「例示・並列」する、また、反対の語をならべて動作・状態の「繰り返し」を表すときに使われます。
文全体のテンスは後件の最後のテンスで決まります。
たり、釣りにいったりしました。
先週末は、テニスし後件の最後は「~しました」ですので、この文のテンスは「過去」です。
それでは、もう少し細かく意味を確認していきます。
この文法は「例示・並列」と「繰り返し」の2つに分けて勉強する場合が多いと思いますが、今回は更にそれぞれ2つに分けて考えてみましょう。
例示・並列(並立助詞)
複数の事柄や行為の中からいくつか(2~3つ)を取り上げて例示する使い方です。
たり、山に登ったりしたいです。
来週は友達と新宿で映画を見たり、食事したりするつもりです。
よくある誤用を2つ紹介します。
並列で2つの例示をしているのに、「たり」が1度しか使われていない場合。
最近は本を読んだり、音楽を聞く暇もありません。
最近は本を読んだり、音楽を聞いたりする暇もありません。
「本を読む」「音楽を聞く」は同類の動作です。このような場合はどちらにも「たり」をつけるのが正しい形です。
同類ではない動作を並べてしまう場合。
昨日は友達と遊んだり、お風呂に入ったりしました。
昨日は友達と遊んだり、図書館で勉強したりしました。
昨日という広い幅の中での行為を並べるべきですが、お風呂に入るという行為は一般的には朝か夜だけであって、友達と遊ぶこととは同類とは言えません。
「~たり~たり」は使いやすく、難しくなさそうなイメージがありますが、初級者は意外にも上手く使えないケースが多いので注意しましょう。
例示・並列(取り立て助詞)
ある動作・状態を例示して、他にも何かあると類推させる使い方です。
主に「~たり」は1度のみ使用、婉曲表現としても使われます。
たりしないでくださいね。
日本語があまり上手じゃないから、日本語学校に行ったりした方がいいですよ。
「遅れないでくださいね」「行った方がいいですよ」と比べて婉曲的で柔らかい言い方に聞こえます。
繰り返し
動作や状態が繰り返して交互に起こることを表します。
「例示・並列」とは異なり、形容詞や名詞とも接続することができます。
また、「行く⇔來る」「立つ⇔座る」「泣く⇔笑う」など対になる言葉が接続します。
たり、笑ったりしています。
父は家の中を行ったり、来たりしています。
以下は慣用表現として一緒に覚えておきましょう。
不運や災難などが続き、さんざんな目にあうことにいう語。(広辞苑 第六版)
踏まれたり、蹴られたりするような嫌なことが「繰り返し」起こるということですね。
対照
「~する場合もあれば、~する場合もある」という対照的な場合があるという意味を表します。
主に肯定形と否定形を並べて使います。
たり、食べなかったりします。
彼の成績は良かったり、悪かったりします。
対比文法
準備中
例文
例示・並列(並立助詞)
たり、音楽を聞いたりすることが好きです。
休みの日は、家でごろごろしたり、来客があったり忙しい一日でした。
今日は会議があっ例示・並列(取り立て助詞)
だりした方がいいと思いますよ。
遊んでばかりいないで、もっと本を読んたりする方がいいですよ。
熱があるなら、病院に行っ繰り返し
たり起きたりを繰り返しています。
休日は家で寝たり、消したりしています。
彼は自分が描いた絵が納得しないみたいで、描い対照
たり、帰らなかったりします。
年末年始は実家に帰ったり、入らなかったりします。
遅く帰った日は、お風呂に入っ