N5文法

N5文法 ~ないでください

~ないでください

意味

ある行為をしないことを依頼するときの表現。

例:歌わないでください、書かないでください、行かないでください etc.

接続

Vない+でください

解説

「丁寧な依頼表現」として説明される「~てください」と一緒に教えることが多く、その逆の使い方として「~しないことを依頼する表現」と説明することが多いです。
しかし、「依頼」という意味だけでは説明できないパターンもあるので、意味を4つに分けるとわかりやすいと思います。

使う状況に応じて意味合いが異なるので、どの動詞に接続するとこの意味になるという厳密な分け方はできません。

指示

立場が上の人が下の人に指示するときに使います。
基本的には言われた人は指示に従うことが当然な状況で使われ、断ることができません。
そのため、目下の人がこの表現を使うと失礼な表現になってしまうので注意しなければいけません。
また、聞き手が実際に「~している」場面でなく、事前に説明をするときに使われます。

(先生→学生)教室で英語を話さないでください。(聞き手は今英語を話していない)
(医者→患者)たばこを吸わないでください。(聞き手は今たばこを吸っていない)

注意

人に注意するときに使います。
聞き手がしてはいけないことをしていて、その場で注意するときに使われます。

(先生→学生)教室で英語を話さないでください。(聞き手は今英語を話している)
(医者→患者)たばこを吸わないでください。(聞き手は今たばこを吸っている)

依頼

誰かにある行為をしないことを依頼したいときに使います。
指示のような強制力はないので、もちろん言われた側は断ることができます。
「~ないでください」は「指示」「注意」の意味もあるので、目上の人に使うと少しきつく聞こえてしまう場合があります。そのため、「すみません」などの言葉を補足するといいでしょう

すみません、砂糖は入れないでください。
すみません、ここに座らないでください。

補足

許可を求められて、断りたい場合は「~ないでください」とはっきり言わない方がいいです。

A:ここでたばこを吸ってもいいですか?
B:すみません、吸わないでください。

これだと、少しきつい言い方になってしまうので、目上の人には使わない方がいいです。
こういう場合は「すみません、ちょっと・・・」という表現を使いましょう。

A:ここでたばこを吸ってもいいですか?
B:すみません、ちょっと・・・

配慮

相手のことを気にかけたりするときに使います。
「配慮」については、他の3つと違い、意識的に使い分けることが難しいので、慣用表現的に理解をした方が良いかもしれません。

大丈夫、心配しないでください。
気にしないでください。
遠慮しないでください。

「ある行為をしないことを依頼する表現」だが、強い言い方なので目上の人には失礼になる場合があるので注意する。「指示」「注意」「依頼」「配慮」の4つの意味があることを理解すること。
 

 

対比文法

なし

例文

指示

教室でお酒を飲まないでください

激しい運動はしないでください

注意

ここで写真を撮らないでください

ここにゴミを捨てないでください

依頼

すみません、ここに物を置かないでください

すみません、暑いから窓を閉めないでください

配慮

忙しそうですね。あまり無理しないでください

そんなに気をつかわないでください

参考論文

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