N3文法

N3文法 ~ながら(逆接)

~ながら(逆接)
nagara

意味

前件から予想されることとは違う事柄を述べる逆接表現です。

例:ありながら、知っていながら、子供ながら etc.

接続

Vます+ながら
Vない+ながら
i-A+ながら
Na(であり)+ながら  
N(であり)+ながら  
副詞+ながら

解説

前件から予想されることとは違う事柄を述べる逆接表現で、主に書き言葉として使われます。
前件に接続する言葉は状態性の場合が多いです。

私達夫婦は、お金がないながら、毎日楽しく過ごしている。
彼は結婚していながら、周りの人達に独身だと言っている。

補足

「~ながらも」という形も同じ意味で使われますが、より硬く表現を強めた言い方です。

真面目に勉強しようと思いながらも、全く勉強していない。
今日の対戦相手は敵ながらも、尊敬できる選手だ。

補足

「とはいいながら」の形は、前の事柄を受けて「そのことは認めるが、しかし~」という逆接の表現としてよく使われます。

彼は私が作った料理を「まずい」とはいいながらも、全部残さず食べてくれる。
性格が大事だとはいいながら、実際は交際相手は顔で選んでいる。

補足

「我ながら」という使い方がありますが、少し他の言い方より混乱を生じやすいので整理しておきます。
辞書には以下のように書かれています。

我ながら

自分のことを自分で評価するさま。自分のしたことではあるが。

自分のことを第三者から見て評価しているように考えるとわかりやすいでしょう。
以下のような意味と考えると「逆接」の「ながら」の意味が含まれているとイメージしやすいでしょう。

今日の料理は我ながら、よくできた。

→今日の料理は(普段はあまり上手にできない私だから逆に)よくできた。

こんな失敗をするなんて、我ながら情けない。

→こんな失敗をするなんて(普段は失敗のない私だから逆に)情けない。

「残念ながら」「失礼ながら」などは同じ「逆接」の表現としてまとめている参考書や記事がありますが、「前置き」の表現と考えた方がいいでしょう。
おそらく、「残念ですが」「失礼ですが」のように逆接の意味を表す「~が/~けど」と置き換えられると考え、これら「残念ながら」「失礼ながら」も「逆接」と表現しているのだと思います。
ただし、「~が/~けど」は「逆接」だけでなく「対比」「前置き」の表現もあります。
そのため、私は「残念ながら」「失礼ながら」などは「前置き」と考え、別の用法として説明しています。

N1文法 ~ながら(前置き) nagara 意味 主にマイナスの状態を認め、前置きとして言う場合に使われます。 例:生まれながら、昔ながら、涙ながら etc. 接...
前件から予想されることとは違う事柄を述べる逆接表現。主に状態性の単語と接続する。
 

対比文法

準備中

例文

試験に合格して、皆の前では喜びながらも、内心思っていたより点数が低くて悔しがっていた。

私の部下は文句を言いながらも、しっかりと結果を出してくれるのでとても助かる。

この財布は安いながらもとても丈夫でもう5年以上つかっている。

彼女は新人ながら、とても仕事が早い。

息子はまだ子供ながら、大人と同じぐらいの知識を持っている。

参考論文

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