意味
「~になることが多い」「~の状態になりやすい」「~の傾向がある」という意味で、好ましくない状態や傾向を表します。
例:忘れがち、考えがち、病気がち、留守がち etc.
接続
Vます+がち
N+がち
解説
「~になることが多い」「~の状態になりやすい」「~の傾向がある」という意味で、好ましくない状態や傾向(その回数が多い)を表します。
主に動詞と接続し、一部の決まった名詞と接続します。
接続する動詞や名詞によって、少し意味のニュアンスが異なるので、いくつかに分けて説明します。
動詞接続
好ましくない変化や動作が生じやすい傾向を表します。
好ましくない傾向を表す文法なので、人にとって一般的に好ましくない、マイナスな意味を表す動詞と主に接続します。
「忘れる」「遅れる」「休む」「見失う」「見落とす」「失う」「引きこもる」「陥(おちい)る」「(気が)沈む」「偏(かたよ)る」「勘違いする」「不足する」など
がちだ。
ストレスが溜まり過ぎて、体調を壊すことが多くなり、仕事を休みがちになっている。
マイナスの意味を含まない動詞が「がち」と接続すると、マイナスの意味が付加されます。
がちだ。
暇なときはゆっくりしていたいのに、色々なことを考えてしまうのは良くないと感じている。
色々なことを考えることは良くないとは感じていない。
「意図しなくてもついそうしてしまう」というニュアンスが含まれる場合があります。
この場合、「つい」「うっかり」「どうしても」などの副詞がよく一緒に使われ、話し手の残念な気持ちを表す「~てしまう」と一緒に使われることが多いです。
てしまいがちだ。
寒い日は、どうしても部屋に引きこもりがちになる。
自然現象には使いにくいです。
「~がち」は主に話し手にとって好ましくない状態、傾向を表しますが、それと同時にその状態、傾向の改善する意志が含まれているものであると考えます。
そのため、人の意志で改善することができない自然現象には使いにくいと思われます。
がちだ。
このあたりでは、雷が落ちがちだ。
「地震が起こること」「雷が落ちること」のどちらもマイナスイメージで、傾向がある(回数が多い)という意味だが、ネイティブが聞くと違和感を感じます。
このあたりでは、雷がよく落ちる。
名詞接続
接続する名詞は限られてるので、よく使う名詞はそのまま覚えた方がいいでしょう。
ここでは、意味の違いから三パターンに分けて説明します。
「病気がち」「不足がち」「便秘がち」「留守がち」「曇りがち」など
がちだ。
精神が不安定だったり、ストレスを抱えていると、便秘がちになる。
「遠慮がち」「伏し目がち」「ためらいがち」「恥じらいがち」「夢見がち」など
がちにお願いする。
彼女は人見知りなので、初めて会う人とは、伏し目がちに話す。
「黒目がち」「山がち」など
がちの人は好印象で可愛い人が多い。
日本の地形は山がちなので、平野が少ない。
対比文法
準備中
例文
動詞接続
がちだ。
夜勤のある仕事を始めてから、食事のバランスが偏りがちだ。
人から秘密だと言われると、つい誰かにしゃべってしまいがちだ。
彼は失敗するとすぐに後輩のせいにし名詞接続
がちだ。
彼女はいつもどこかに遊びに行っているようで、留守がちだったので、毎週のように病院に行ってました。
小さい頃は病気がちに答えてくれた。
年齢を聞いたら、恥じらい