N1文法

N1文法 NがNだけに

NがNだけに

意味

同じ名詞を繰り返して、それが持っている特別な性質から考えると当然という意味を表します。

例:内容が内容だけに、病気が病気だけに、相手が相手だけに etc.

接続

N+が+N+だけに

解説

同じ名詞を繰り返して、それが持っている特別な性質から考えると当然という意味を表します。
後件には、それに対する話し手の判断や評価を述べます。
基本的に同じ名詞が繰り返し使われる文法は、その名詞の意味を強調する場合に使われます。
そのため、本文法は名詞が繰り返し使われているだけで、以下の「~だけに」の文法と同様の意味を持つと考えた方がわかりやすいでしょう。

N2文法 ~だけに 意味 ある理由、原因からそれにふさわしい結果として当然発生することや推測されることを述べる場合などに使われます。 例:プロの選手だ...

次の試合は相手相手だけに、油断しない方がいい。
仕事の内容内容だけに、慎重に話を進めた方がいいだろう。

「相手が相手だけに」=「相手」を強調して、普通の相手ではなく何か特別な相手だという意味が含まれる。
「内容が内容だけに」=「内容」を強調して、普通の内容ではなく何か特別な内容だという意味が含まれる。

補足

プラスの評価でもマイナスの評価でも使うことができます。どちらの意味で使われているかは後件の内容で判断します。

プラス評価の場合

このあたりは場所場所だけに、とても治安が良いところだ。
→「場所」が強調され、特別な場所(例:警察署が近くにある)なので、安全だというプラス評価を表します。

マイナス評価の場合

このあたりは場所場所だけに、とても治安が悪いところだ。
→「場所」が強調され、特別な場所(例:犯罪が多々起こる場所)なので、危険だというマイナス評価を表します。

補足

以下は持論なので、何か意見があればぜひコメントいただきたいです。
「NがNだけに」「Nだけに」にそのまま置き換えることは難しいです。
「NがNだけに」も「Nだけに」も「Nには特別な性質があるから、当然~という結果になる」という場合に使われる文法です。
そのため、Nは特別な性質を持っていなければなりません。

いくつか例を挙げてみます。

病気病気だけに、親戚中が心配している。

「N(病気)」を繰り返していることで、「病気」という名詞が強調され、特別な性質を持っていることを表しているので、正しく使えます。

病気だけに、親戚中が心配している。

「N(病気)」が一つだけだと、名詞は強調されず、特別な性質を持っていないことになるので、この場合は不適切となります。

ただ、この名詞を修飾して、特別な意味を持たせれば正しく使うことができます。

とても重い病気だけに、親戚中が心配している。

また、名詞自体にすでに特別な性質を持っている場合は、特に修飾されることなく使うことができます。

夏休みだけに、連休はどこに行っても混んでいる。

夏休み:一般的に休みの中でも長い休みという特別な性質を持っている。

では、上記のようにすでに特別な性質がある名詞を繰り返し使う場合はどうなるでしょうか?

夏休み夏休みだけに、どこにも行けない。

「夏休み」が元々持つ「長い休み」という特別な性質から、更に特別な性質になるように感じませんか?
結局は文脈を見ないとどのような意味か判断するのは難しいですが、上記の「夏休みが夏休みだけに」の場合は、本来「長い休み」である夏休みが、通常より短い休みになっている、だからどこにも行けない。という意味にも捉えることができるかと思います。

同じ名詞を繰り返して、それが持っている特別な性質から考えると当然という意味を表す。
 

 

対比文法

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例文

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