意味
3つの文法を使った例文を確認してみましょう。
毎日遅くまで働き続けた結果、入院することになりました。
毎日遅くまで働き続けた末に、入院することになりました。
毎日遅くまで働き続けたあげく、入院することになりました。
どの文法も後件で結果を述べる文法です。
この3つの違いを確認していきます。
文法確認
それぞれの文法の意味を再確認したい場合は、以下の記事を見てください。
~結果
~末に
~あげく
解説
改めて、最初の例文を見てみましょう。
毎日遅くまで働き続けた結果、入院することになりました。
毎日遅くまで働き続けた末に、入院することになりました。
毎日遅くまで働き続けたあげく、入院することになりました。
どれも何かがあって、その結果を表している文法です。
この3つの文法の意味をもう少し細かく説明します。
1回だけのことや軽いことの結果にも使える。
話し手の感情に関係なく、自然現象や客観的な事実にも使える。
1回だけのことや軽いことの結果には使えない。
主に話し手の感情が含まれ、後件は良い結果も悪い結果に関わらず使える。
1回だけのことや軽いことの結果には使えない。
主に話し手の感情が含まれ、後件は悪い結果の場合にのみ使える。
上記からわかるように、主なポイントは前件の期間と結果の内容です。
上の例文はどれも正しい文法です。
では、以下のような例文の場合どうでしょうか?
結果、来年の春に結婚することになりました。
色々と話し合った末に、来年の春に結婚することになりました。
色々と話し合ったあげく、来年の春に結婚することになりました。
色々と話し合った「結婚すること」は良いことですよね。
「あげく」は主に「悪い結果」に使われるので、この文は不自然です。
では、次の例文はどうでしょう?
結果、田中さんが選ばれました。
投票した末に、田中さんが選ばれました。
投票したあげく、田中さんが選ばれました。
投票した「投票する」は1回だけのことですね。
「末に」と「あげく」は「色々あったという過程」が必要な文法なので、この文は不自然です。
「何度も投票した」などと接続した場合は、「末に」の文は正しくなります。(「あげく」は悪い結果ではないので不可)