文法の違い

文法の違い「~きる」vs「~ぬく」

work

意味

2つの文法を使った例文を確認してみましょう。

例文

初めて参加したマラソン大会で、最後まで走りきることができました。

初めて参加したマラソン大会で、最後まで走りぬくことができました。

どちらも動詞の「ます形」と接続して「完了」の意味を持つ文法です。

この2つの違いを確認していきます。

文法確認

それぞれの文法の意味を再確認したい場合は、以下の記事を見てください。

~きる

きる
N3文法 ~きる 意味 切断 動詞「切る」と同様の意味 例:噛み切る、焼き切る、叩き切る etc. 終結 事態の継続を切...

~ぬく

N2文法 ~ぬく 意味 物の一部の分離 動詞「抜く」と同様の意味 例:切り抜く、引き抜く、追い抜く etc. 完了 「全...

解説

改めて、最初の例文を見てみましょう。

例文

初めて参加したマラソン大会で、最後まで走りきることができました。

初めて参加したマラソン大会で、最後まで走りぬくことができました。

どちらも「最初から最後まで走った」という完了の意味です。

この2つの文法の意味をもう少し細かく説明します。

~きる

主に完了の瞬間に重点を置いている。

達成に困難を伴うかどうかは関係ない

~ぬく

主に完了の過程に重点を置いている。

達成に困難を伴う

上記からわかるように、主なポイントは困難を伴うかどうかです。

では、最初の例文を確認してみましょう。

初めて参加したマラソン大会で、最後まで走りきることができました。

ゴールしたタイミングに重点が置かれています。困難な過程があったかどうかは関係ありません

初めて参加したマラソン大会で、最後まで走りぬくことができました。

ゴールをするまでの過程に重点が置かれています。話者が強い意志を持って、困難な過程を克服して、最後まで走ることができたという気持ちが表れています。

 

また、「~ぬく」は困難を伴うときに使われる文法なので、困難を伴わないような簡単な動作には接続しにくいです。

例:飲みぬく、読みぬく、歌いぬくetc

状況によって、困難を伴うような場合であれば、上記のような動詞でも「~ぬく」と接続する場合もあります。
「~きる」と「~ぬく」の文法は主に「困難を伴うかどうか」で使い分けをする。
また、困難を伴わないような動詞には「~ぬく」は使いにくい
 
補足

「~とおす」という文法もこれら2つの文法と比較されることが多いです。
この文法は一定期間変化せずに継続していることに重点を置いており、達成に困難を伴うかどうかは関係がありません
合わせて覚えておきましょう!

参考論文

栗田奈美「BCCWJ に見る類義表現「~きる」「~ぬく」「~とおす」の使い分け 」
BCCWJ に見る類義表現「~きる」「~ぬく」「~とおす」の使い分け
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