意味
前件より後件の方が後に行われることを表します。
「後」は「時間」と「空間」の位置を表します。
ここでは「時間」を位置を表す「後」について述べますが、簡単に「空間」の位置を表す例文をあげておきます。
後を追いかけた。
→空間的に彼女の後ろにいるという意味を表します。
接続
Vた+後
Nの+後
解説
前件より後件の方が後に行われることを表し、前後関係を客観的に示しています。
「後で」「後に」「後から」など助詞と一緒に使われることが多いです。
名詞と接続する場合は、動作性のある名詞と接続します。
後でテレビを見ます。
ごはんを食べた後にこの薬を飲んでください。
文のテンス(過去か非過去か)は文末のテンスによって決まります。
後で、先生に質問します。(非過去)
授業が終わった後で、先生に質問しました。(過去)
文のテンスが「非過去」の場合、「~後」の前の動詞も「非過去」にしてしまう学生が多いですが、どんな時でも「~後」の前は「た形」と接続することをしっかり伝えましょう。
後で、先生に質問します。
授業が終わる前件(従属節)の主語の助詞は「が」が使われます。
が帰ってきた後、夕飯を食べました。
彼女が大学を卒業した後に結婚しました。
ほとんどの動詞に接続しますが「ある」「いる」「~ている」などの存在の意味を表す動詞には接続しません。
あった後、貧乏になりました。
父が家にいた後、帰宅しました。
客観的な前後関係を示すので、前件と後件が「後件が起こるために前件が必要」「前件がなければ後件はしてはいけない」のような関係である場合は使いにくいです。このような場合は「~てから」を使うと自然です。
後で、寝なさい。
歯を磨いてから、寝なさい。
後で、参加してください。
しっかりと準備体操をしてから、参加してください。
単純に前後関係を示しているのではなく、「歯を磨かなければ寝てはだめだ」「準備体操しなければ参加できない」という前件である「歯を磨く」「準備体操」という行為に必要性が感じられます。
「後」と「後で」と「後に」の違いを考えてみましょう。
後、薬を飲んでください。
ご飯を食べた後で、薬を飲んでください。
ご飯を食べた後に、薬を飲んでください。
この文でニュアンスに違いがあるのは「後に」です。
「に」は時間を表す格助詞で、その時に焦点があります。そのため「後で」は「ある行為、ある事柄が終わった」そのタイミングに焦点があると考えられます。
上記の例文では「食べ終わった」というタイミングに焦点があり、そのタイミングで「薬を飲んでください」と言っていると解釈できます。
そのため、「食べ終わってすぐ」というニュアンスが強くなっています。
では、もう一つ見てみましょう。
後、毎日終電まで仕事をしている。
転職した後で、毎日終電まで仕事をしている。
転職した後に、毎日終電まで仕事をしている。
上記の文のポイントは、前件の事柄、行為の後、「後件の事柄が一定期間続いている場合かどうか」です。
「後で」は前件に続いて引き続き動作が起こるような場合に使われるので、後件が一定期間続いている事柄である場合は使えません。
「後に」も先に述べたように、「ある行為、ある事柄が終わった」そのタイミングに焦点があるものなので、同じく使えません。
「後」は使えることは使えますが、このような場合は「~てから」を使った方がより自然な文になります。
てから、毎日終電まで仕事をしている。
転職し
対比文法
準備中
例文
後で塾に行きます。
学校の後で電話します。
仕事の後に決めます。
先生と相談した後、一緒に映画を見ます。
夫が帰ってきた後に「ごちそうさま」と言います。
日本では、ご飯を食べた