N5文法

N5文法 ~後

~後

意味

前件より後件の方が後に行われることを表します。

「後」「時間」「空間」の位置を表します。
ここでは「時間」を位置を表す「後」について述べますが、簡単に「空間」の位置を表す例文をあげておきます。

急いで彼女のを追いかけた。
→空間的に彼女の後ろにいるという意味を表します。

接続

Vた+後
Nの+後

解説

前件より後件の方が後に行われることを表し、前後関係を客観的に示しています。
「後で」「後に」「後から」など助詞と一緒に使われることが多いです。
名詞と接続する場合は、動作性のある名詞と接続します。

宿題をした後でテレビを見ます。
ごはんを食べた後にこの薬を飲んでください。

文のテンス(過去か非過去か)は文末のテンスによって決まります。

授業が終わった後で、先生に質問します(非過去)
授業が終わった後で、先生に質問しました(過去)

文のテンスが「非過去」の場合、「~後」の前の動詞も「非過去」にしてしまう学生が多いですが、どんな時でも「~後」の前は「た形」と接続することをしっかり伝えましょう。

授業が終わ後で、先生に質問します

補足

前件(従属節)の主語の助詞は「が」が使われます。

帰ってきた、夕飯を食べました。
彼女大学を卒業した後に結婚しました。

補足

ほとんどの動詞に接続しますが「ある」「いる」「~ている」などの存在の意味を表す動詞には接続しません。

お金があった後、貧乏になりました。
父が家にいた後、帰宅しました。

補足

客観的な前後関係を示すので、前件と後件が「後件が起こるために前件が必要」「前件がなければ後件はしてはいけない」のような関係である場合は使いにくいです。このような場合は「~てから」を使うと自然です。

歯を磨いた後で、寝なさい。 
歯を磨いてから、寝なさい。 

しっかりと準備体操をした後で、参加してください。 
しっかりと準備体操をしてから、参加してください。 

単純に前後関係を示しているのではなく、「歯を磨かなければ寝てはだめだ」「準備体操しなければ参加できない」という前件である「歯を磨く」「準備体操」という行為に必要性が感じられます。

補足

「後」「後で」「後に」の違いを考えてみましょう。

ご飯を食べた、薬を飲んでください。
ご飯を食べた後で、薬を飲んでください。
ご飯を食べた後に、薬を飲んでください。

この文でニュアンスに違いがあるのは「後に」です。
「に」は時間を表す格助詞で、その時に焦点があります。そのため「後で」「ある行為、ある事柄が終わった」そのタイミングに焦点があると考えられます。
上記の例文では「食べ終わった」というタイミングに焦点があり、そのタイミングで「薬を飲んでください」と言っていると解釈できます。
そのため、「食べ終わってすぐ」というニュアンスが強くなっています。

では、もう一つ見てみましょう。

転職した、毎日終電まで仕事をしている。
転職した後で、毎日終電まで仕事をしている。 
転職した後に、毎日終電まで仕事をしている。 

上記の文のポイントは、前件の事柄、行為の後、「後件の事柄が一定期間続いている場合かどうか」です。
「後で」は前件に続いて引き続き動作が起こるような場合に使われるので、後件が一定期間続いている事柄である場合は使えません。
「後に」も先に述べたように、「ある行為、ある事柄が終わった」そのタイミングに焦点があるものなので、同じく使えません。

「後」は使えることは使えますが、このような場合は「~てから」を使った方がより自然な文になります。

転職してから、毎日終電まで仕事をしている。

前件より後件の方が後に行われることを表し、前後関係を客観的に示す。「~てから」の文法との違いに注意すること。
 

 

対比文法

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例文

学校の後で塾に行きます。

仕事の後で電話します。

先生と相談した後に決めます。

夫が帰ってきた、一緒に映画を見ます。

日本では、ご飯を食べた後に「ごちそうさま」と言います。

参考論文

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