動詞とは
述語になり、活用を持ち、辞書形がウ段で終わる品詞です。
動詞は語幹の形から、日本語教育では以下の3種類に分けられます。
・Ⅰ型動詞(1グループ動詞)
・Ⅱ型動詞(2グループ動詞)
・Ⅲ型動詞(3グループ動詞)
学校文法では以下のように呼ばれています。
・Ⅰ型動詞(1グループ動詞)=五段活用動詞
・Ⅱ型動詞(2グループ動詞)=上一段活用動詞/下一段活用動詞
・Ⅲ型動詞(3グループ動詞)=カ行変格活用動詞/サ行変格活用動詞
その他、動詞には「自動詞」「他動詞」、「意志動詞」「無意志動詞」などさまざまな分類があります。
動詞の活用
「1グループ」「2グループ」「3グループ」で活用の仕方が異なります。
1グループ
丁寧形 | 普通形 | |
現在形・肯定 | 飲みます | 飲む |
現在形・否定 | 飲みません | 飲まない |
過去形・肯定 | 飲みました | 飲んだ |
過去形・否定 | 飲みませんでした | 飲まなかった |
2グループ
丁寧形 | 普通形 | |
現在形・肯定 | 食べます | 食べる |
現在形・否定 | 食べません | 食べない |
過去形・肯定 | 食べました | 食べた |
過去形・否定 | 食べませんでした | 食べなかった |
3グループ
3グループは「来る」「する」の二つだけです。それぞれ特別な活用なので暗記する必要があります。
来る
丁寧形 | 普通形 | |
現在形・肯定 | 来(き)ます | 来(く)る |
現在形・否定 | 来(き)ません | 来(こ)ない |
過去形・肯定 | 来(き)ました | 来(き)た |
過去形・否定 | 来(き)ませんでした | 来(こ)なかった |
する
丁寧形 | 普通形 | |
現在形・肯定 | します | する |
現在形・否定 | しません | しない |
過去形・肯定 | しました | した |
過去形・否定 | しませんでした | しなかった |
動作名詞である「勉強する」「旅行する」「買い物する」なども3グループとして考えてください。
動詞の分類
自動詞と他動詞
目的語をとらない動詞を「自動詞」、目的語をとる動詞を「他動詞」といいます。
目的語は通常は「ヲ格」で示されるので、「ヲ格」を取るかどうかで「自動詞」と「他動詞」の判別をします。
電気がつく。→「つく」は自動詞(ヲ格を取らない)
子供が電気をつける。→「つける」は他動詞(ヲ格を取る)
「ヲ格」が「起点」や「通過点」の場合は、目的語とはみなされないので、自動詞になります。
家を出る。→「でる」は自動詞(ヲ格だが「起点」のため)
意志動詞と無意志動詞
意志的な動作を表す動詞を「意志動詞」、意志的な動作を表さない動詞を「無意志動詞」といいます。
意志動詞は「命令形」と「意向形」を持つ、無意志動詞は「命令形」と「意向形」を持たないことが特徴です。
無意志動詞には「光る」「流れる」などがありますが、これを命令形にすると「光れ」「流れろ」となります。
「星よ、もっと光れ!」「水よ、流れろ!」などは命令ではなく、話者の「願望」を表す表現だと言えます。