意味
~と同じ意味で、内容を変えない、そのままである様子を表します。
例:おっしゃる通り、話した通り、希望通り、予想通り etc.
接続
Vる+とおり
Vた+とおり
N+の+とおり
N+どおり
名詞に直接接続する場合は「どおり」となります。
解説
~と同じ意味で、内容を変えない、そのままである様子を表します。
「思う」「考える」などの思考動詞、また「予想」「基本」「希望」「計画」「命令」「想像」「思惑」など特定の名詞と接続します。
通り、今日は試験があります。
私の予想通り、彼は会社を辞めた。
「考え通り」「思い通り」「狙い通り」など動詞の「ます形」と接続する場合もありますと書かれている参考書もありますが、「考え」「思い」「狙い」などは名詞と考えていいでしょう。動詞の「ます形」は名詞になる動詞もあることも抑えておきましょう。
「文字通り」という言い方は「その文字と同じ意味」ということで、言葉の意味を説明するときによく使われます。
文字通り「力を尽くす」という意味です。
「初志貫徹」とは文字通り「最初の志を貫きとおす」という意味です。
「見ての通り」「知っての通り」という言い方もよく使われます。
以下のように、「見た通り」「知っている通り」と同じような使い方もできます。
見た通り、惨敗だった。
試合の結果は見ての通り、惨敗だった。
知っている通り、私は会社を立ち上げた。
知っての通り、私は会社を立ち上げた。
ただし、置き換えられない場合もあるので注意しましょう。
「見ての通り~」は「見たことから導びかれた~」という意味であり、「見たそのまま」とは少し異なります。
そのため、以下のような場合は使えません。
見た通りに絵を描いてください。
昨日見ての通りに絵を描いてください。
この場合は、「見たそのまま」の絵を描くことを言っているので、「見ての通り」には置き換えできません。
似た文法に「~ように」がありますが、意味が少し異なります。
「~通りに」は「~ように」より「全く同じに」というニュアンスが強いです。
ように描いてください。
→イラストに似た絵を描く。(全く同じイラストではない)
通りに描いてください。
→イラストと同じ絵を描く。(全く同じイラストを描く)
「通り」「とおり」と平仮名で書くのか、漢字で書くのか、どちらが正しいのかと悩む場合がありますが、どちらでも構いません。
公用文での使用に関しては「平仮名」を使用することが定められています。(公用文以外ではどちらでも構いません。)
詳しくは「公用文における漢字使用等について(別紙)」を確認してください。
対比文法
準備中
例文
通り、来月多くのスタッフがリストラされるらしい。
噂で聞いていた通り、今日は田中先生はお休みです。
昨日伝えた通り、とても可愛かった。
友達の彼女は想像していた通り、営業部に異動することができた。
私の希望通りうまくはいかない。
何事も計画