N1文法

N1文法 ~まみれ

~まみれ

意味

良くないものが全面についている、覆われている状態を表します。

例:血まみれ、汗まみれ、粉まみれ etc.

接続

N+まみれ

解説

良くないものが全面についている、覆われている状態を表し、接続する名詞は液体や粉状のものに限られます。
例えば「血まみれ」「汗まみれ」「泥まみれ」「油まみれ」「ほこりまみれ」「砂まみれ」「粉まみれ」のような名詞がよく使われます。

朝から晩までずっとテニスをしていたら、身体中汗まみれになってしまった。
引っ越しのために、屋根裏を掃除したら、ほこりまみれになった。

補足

「~まみれ」は裏も表も全面についているという場合に使われるので、ただたくさん存在しているという場合は「~だらけ」を使います。

子供が足を洗わずに部屋の中を歩き回ったので、部屋が砂まみれになった。

子供が足を洗わずに部屋の中を歩き回ったので、部屋が砂だらけになった。

部屋の床に砂がたくさんあるだけで、全面についているわけでないので、「~だらけ」を使うのが正しいです。

では、このような例文の場合はどうでしょう。

砂場で遊んだら、手が砂まみれになってしまった。
砂場で遊んだら、手が砂だらけになってしまった。

手の裏にも表にも全面に砂がついていることを言いたければ「~まみれ」、手に多量の砂がついていることを言いたければ「~だらけ」、どちらも使うことが可能です

補足

「まみれ」は漢字で書くと「塗れ」です
「塗(ぬ)る」という漢字で考えると、「まみれ」が表面についている(塗られている)イメージが湧きやすいと思います。
漢字圏の人には、漢字を示してあげた方が理解が早い場合もあるので、ぜひ覚えておきましょう。

補足

「まみれ」に接続する名詞は「液体」や「粉状」のものに限られると書きましたが、他の名詞につくことがあります
その場合は「自ら作った好ましくない状況から離れられず、困った状態であること」を表します。
よく使われる名詞は「金まみれ」「借金まみれ」「汚職まみれ」「疑惑まみれ」「嘘まみれ」「酒まみれ」です。

「借金まみれ」は「自分でたくさんの借金を作って困っている状態」、「嘘まみれ」は「自分がたくさん嘘をついて困っている状態」などと意味がすぐ理解できると思いますが、
「金まみれ」は意味を勘違いしてしまう場合があるので注意しましょう。(お金がたくさんあって良くない?困る?と少し混乱してしまいますよね)

金まみれ

政治家や官僚などの有力者が金に関する不正をしている様子。

要するに、「お金」だけど、「悪いことをして得たお金」なので、決して良い状況ではないということですね。

また、これらの名詞が接続する場合は「~まみれの人生」という言い方を良く使います。

小さい頃から嘘まみれの人生だったので、自分のことが好きじゃなかった。
早く借金まみれの人生から解放されて自由に暮らしたい。

良くないものが全面についている、覆われている状態を表し、接続する名詞は液体や粉状のものに限られる。ただし、それ以外の名詞につく場合は「自ら作った好ましくない状況から離れられず、困った状態であること」を表す。
 

 

対比文法

準備中

例文

旦那は工場で働いていて、いつも作業着を油まみれにして帰ってくるので洗濯が大変だ。

日本のテレビ番組では、クイズに間違えると粉まみれになることがある。

毎日汗まみれになって働いているのに、ここ10年間全く給料が増えない。

国会議員の汚職まみれの体質に国民は皆怒りを感じている。

周りから酒まみれの人生だとバカにされているが、自分にとっては酒が生きがいだ。

参考論文

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