意味
ある行為をすることに対する願望を表します。
例:食べたい、行きたい、遊びたい etc.
接続
Vます+たい
解説
動詞のます形に接続して、ある行為をすることに対する願望を表します。
たいです。
子供の時、サッカー選手になりたかったです。
「Vます+たい」の形で「い形容詞」となり、「い形容詞」と同じ活用します。
現在形:食べたい
否定形:食べたくない
過去形:食べたかった
過去否定形:食べたくなかった
名詞接続:食べたい料理
疑問文の場合は聞き手の願望を尋ねることができます。
たいですか?
パーティーへ行きたいですか?
目上の人や親しくない人に使うと失礼になるので注意してください。
社長、何か飲みたいですか?
社長、何かお飲みになりますか?
第三者を主語にすることはできません。
たいです。
彼は外国人の友達を作りたいです。
第三者を主語にする場合は、第三者の要望を表す「~がる」、伝聞や話し手の判断を表す「~らしい」「~ようだ」などと一緒に使えば可能です。
たがっています。
彼は外国人の友達を作りたいらしいです。
「~がる」の文法については以下の記事を見てください。
以下の場合は、第三者が主語でも「~たい」を使うことができます。
・名詞修飾する場合。
彼女が買いたい財布は、もう売り切れてしまった。
・小説のように話し手の視点が自由に移動できるような場合。
田中はどうしても金を稼ぎたかった。
行為が「ご飯を食べる」「車を買う」など、助詞「を」を使う場合、「~たい」を使うと、「ご飯が食べたい」「車が買いたい」のように助詞「が」に置き換わる場合があります。
今でも多くの日本語学校では、「~たい」を使う場合は助詞は「が」に変わるとルールのように指導している学校も多いです。
確かに初級の学習者にこの使い分けを教えるのは困難なので、細かい使い分けを指導する必要はありません。
ただ、実際日本人がどのように使っているかの統計データでもはっきりしていますが、圧倒的に「を」を使う場合が多くなっているとのことです。
また、後述しますが「が」に置き換えると不自然になるケースも多く、これらの事実からわざわざ「が」に変わるという指導をするのには疑問を感じます。
上記の「参考」に記載したように、「を」の方が圧倒的に使用頻度が高いことから、基本は「~を~たい」の形であることを前提にして、「が」に置き換えられない場合を理解するのがわかりやすいでしょう。
以下のパターンでは「を」を「が」に置き換えができません。
①対象の意味を表す「を」以外の場合
空を飛びたいです。(通過点の「を」)
を卒業したいです。(起点の「を」)
大学②対象が人である場合
彼を殴りたいです。
を呼びたいです。
彼女③「を」と動詞の間に他の要素がある場合
今日はお酒を友達と一緒に飲みたいです。
をもっと上手に話したいです。
私は英語④「~たい」が他の文法と複合して使われている場合
私はこれからもずっと日本で仕事を続けていきたい。(「~ていく」+「~たい」)
を伝えておきたい。(「~ておく」+「~たい」)
彼女には本当のことまた、「が」と「を」の違いを以下のように理解しておくといいでしょう。
「が」・・・対象である「何か」に重点がある。
「を」・・・「何をするか」という行為に重点がある。
この違いから、対象である「何か」に重点がある場合は「が」を使った方が自然になります。
重点がある=そのものが詳しく特定されている、と考えてみるといいでしょう。
を聞きたいです。
音楽が聞きたいです。
米津玄師さんの「Lemon」を聞きたいです。
米津玄師さんの「Lemon」が聞きたいです。
どれも間違ってるとは言えないと思いますが、「音楽」と不特定な言葉で表されたものより、「米津玄師さんの「Lemon」」と特定された言葉の方が「が」は自然に感じるのではないでしょうか?
もう一つ例を挙げてみましょう。
を食べたくないですか?
焼肉が食べたくないですか?
「が」は特定されているものと言いました。
相手に何か尋ねる場合、すでに特定されている「が」を使ってしまうと、相手に他の選択肢がなくなってしまうので、このような場合は「を」を使った方がいいです。
ただ、自分がどうしても焼肉を食べたいという気持ちが強いのなら、「が」でも間違いではないでしょう。
あるものを手に入れることに対する願望を表す「~がほしい」と混乱する学習者が多いので、以下の記事を参考にしてください。
対比文法
準備中
例文
たいです。
私は日本の大学に入りたいです。
将来、日本の企業に就職したかったです。
昨日のパーティーに行きたくありませんでした。
本当は医者になりたいです。
今年は絶対にN1に合格したがっています。
彼は、私の妹と結婚したいと言っています。
彼女は、ずっと両親に会い