意味
「あるもので満たされている」「あることが次々と起こる」という意味を表します。
例:黒ずくめ、残業ずくめ、いいことずくめ etc.
接続
N+ずくめ
解説
名詞に接続して、「あるもので満たされている」「あることが次々と起こる」という意味を表し、身の回りにあるもの、身の回りで起こる出来事について使われます。
よく使われる名詞は決まっているので、「名詞+ずくめ」をセットで覚えましょう。
「いいことずくめ」「おめでたいことずくめ」「うれしいことずくめ」「結構ずくめ」「ごちそうずくめ」「宝石ずくめ」「会議ずくめ」「残業ずくめ」「記録ずくめ」「異例ずくめ」「黒ずくめ」などがよく使われます。
以下のような考え方もあります。
数えられる名詞に接続しやすい。
「うれしいことずくめ」「記録ずくめ」「会議ずくめ」
量を表す場合は接続しにくい。
「泥ずくめ」
「泥だらけ」「泥まみれ」「血ずくめ」
「血だらけ」「血まみれ」ただし、「ずくめ」に使われる名詞は限られているので、暗記してしまった方がいいでしょう。
好ましいことでも、好ましくないことでも、どちらでも使うことができます。
いいことずくめだ。
同僚が急に仕事を辞めてしまったので、仕事が増えてしまい毎日残業ずくめだ。
似た文法の「~だらけ」は主に好ましくないときに使います。
「ずくめ」と「づくし」の意味は日本人でも間違う方が多いので注意しましょう。
「ずくめ」「づくし」は漢字で書くと「尽くめ」「尽くし」と同じ漢字を使います。
平仮名で書くときは、「ず」と「づ」で異なるので注意しましょう。
それぞれ、辞書に書かれている意味を確認してみましょう。
名詞およびそれに準ずる語句に付いて、何から何までそればかりであることを表す。すべて…である。(三省堂·大辞林 第三版)
名詞に付いて、それと同類のものをすべてあげる意を表す。(三省堂·大辞林 第三版)
簡単に言うと以下のようになります。
「ずくめ」=ある一つのものがたくさんある。
「づくし」=同類のものがたくさんある。
そのため、全く同じ一種類の物だけでなく、複数の種類があるというような場合には「づくし」を使った方が自然でしょう。
魚づくしだ。
今日の夕飯はもし一種類の魚だけであれば「魚ずくめ」でもいいかもしれませんが、おそらく色々な種類の魚が並んでいると思われるので、「魚づくし」が自然かと思います。
「ずくめ」は無意志的(受動的)、「づくし」は意志的(能動的)と考えられる場合があります。
以下の例文を比較してみましょう。
ずくめで、とても充実した一日だった。
今日は朝から晩まで初めてづくしで、とても充実した一日だった。
前者の「初めてずくめ」は自分の意志は関係なく、受動的に一日を楽しんだ場合、後者の「初めてづくし」は自分の意志で何かをして一日を楽しんだということになります。
「初めてづくし」は誤用であるという考え方もあります。
先に説明した、「一つの物」「同類の物」の考え方の場合、「初めて以外の同類の物」というのは不自然とし、
対比文法
準備中
例文
ずくめの男達が乗り込んできたので、少し怖かった。
飛行機に複数の黒ずくめだ。
今年は日本語能力試験にも合格できたし、就職も決まったし、本当にうれしいことずくめの大会となった。
今年のオリンピックは若手が大活躍して、記録ずくめだった。
本日発表された人事は過去にない異例ずくめだ。
今月は姉の子供が生まれたり、妹が結婚したり、おめでたいこと