意味
後件が肯定形だと「~するだけでも」、否定形だと「全く~しない」の意味を表します。
例:想像するだに、考えるだに、予想だに、微動だに etc.
接続
Vる+だに
N+だに
解説
後件が肯定形だと「~するだけでも」、否定形だと「全く~しない」の意味を表し、現代では話し言葉はもちろん、書き言葉でもほとんど使われることはありません。この文法は後件が「肯定形」の場合と「否定形」の場合とで分けて考えた方がわかりやすいでしょう。
~だに(肯定形)
基本的に動詞の「ます形」と接続し、後件は肯定形が続き、「~するだけでも」の意味を表します。また、前件に接続する動詞は「想像する」「考える」「聞く」「言う」など限られています。
後件には主に「恐ろしい」「悲しい」「辛い」「胸が痛い」など、ネガティブな表現が続きます。
世界が滅亡するなんて、想像するだに恐ろしい。
突然親を失った彼女の気持ちを考えるだに胸が痛くなる。
~だに(否定形)
基本的に「名詞」と接続し、後件は否定形が続き、「全く~しない」の意味を表します。
また、前件に接続する名詞は「想像」「予想」「微動」「夢」など限られています。
こんな事件が発生するとは予想だにしなかった。
彼は酒に酔って倒れてしまい、どんなに声をかけても微動だにしない。
「夢にだに」「思いだに」は接続の形が特別です。
幼馴染の彼女と結婚するとは、夢にだに思わなかった。
まさか自分が海外に住むなんて思いだにしなかった。
以下二つ、慣用表現として紹介します。(日本人でもほぼ使わない表現です。)
少し見たり、考えてみることもしない様子。
少し見ることもしない様子。
対比文法
準備中
例文
~だに(肯定形)
社長の意見に反論するなんて、想像するだに恐ろしいことだ。
彼女の振られたことを思い出すだに涙が流れる。
戦争時代の話を祖父から聞くだに辛い気持ちになる。
~だに(否定形)
彼が警察に捕まるなんて、想像だにしなかったことだ。
あまりの急な出来事に驚いて、彼女は微動だにしないでその場に立ちつくした。
第一希望の大学に合格できるなんて、夢にだに思わなかった。























