N1文法

N1文法 ~までだ/~までのことだ

~までだ/~までのことだ

意味

辞書形接続:他に方法がないから、最後の手段として別の方法をするという話し手の覚悟や決意を表す。
た形接続:あることをしたのには複雑な事情などはなく、ただそれだけの理由で他に意味はないという意味を表す。

例:頑張るまでだ、帰るまでだ、答えたまでだ、言ったまでだ etc.

接続

Vる+までだ/までのことだ(覚悟、決意)
Vた+までだ/までのことだ(軽い理由)

解説

この文法は「辞書形に接続する」場合と「た形に接続する」場合とで分けて考えた方がわかりやすいでしょう。
また、どちらの場合でも「までのことだ」は「までだ」をより強調する表現として使われます。

辞書形接続

他に方法がないから、最後の手段として別の方法をするという話し手の覚悟や決意を表します。他に方法がないから「~するしかない」という意味です。
前件には「~なら」「~たら」など条件を表す文がきます

もし彼女との結婚を反対されたら、両親と縁を切るまでだ
就労ビザがもらえなければ、国に帰って働くまでだ

た形接続

あることをしたのには複雑な事情などはなく、ただそれだけの理由で他に意味はないという意味を表します。相手に何か問われたときに、「ただ~しただけ」と軽い理由を説明するときに使われます。

A:内緒だって言ったのに、どうして彼に話したの!? B:聞かれたから、答えたまでだよ。
A:どうしてそんなひどいこと言うの!? B:本当のことを言ったまでだよ。

辞書形接続の場合も「ただ~しただけ」というニュアンスを持つ場合もあります。話し手の覚悟や決意など強い気持ちはなく、「前件がだめなら、Aでいいや」とあっさり表明する場合に使われます

もし間に合わなければ、あきらめるまでだ。

彼が行かないなら、他の人を行かせるまでだ。

しかし、ここまで細かく分けてしまうと学習者が混乱すると思うので、基本的には2つに分けた教え方をすればいいかと思います。
質問されたら答えられるようにしておきましょう!

辞書形に接続すると、他に方法がないから、最後の手段として別の方法をするという話し手の覚悟や決意を表し、た形に接続すると、あることをしたのには複雑な事情などはなく、ただそれだけの理由で他に意味はないという意味を表す。接続の形で使い方が異なるので注意すること。
 

 

対比文法

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例文

辞書形接続

今回の試験で合格できなかったら、また一年頑張るまでだ

もし今月も家賃を払ってくれなければ、裁判所に訴えるまでだ

誰も一緒にやってくれないなら、一人で最初から最後までやり切るまでだ

た形接続

A:どうして帰りが遅かったの? B:酔っぱらったから、酔いを醒ますために歩いて帰ってきたまでだよ。

A:何であんなことしたの? B:この前部長に言われたことししたまでだよ。

どうして怒られるのかわからないよ。先生に言われた通りにしたまでなのに。

参考論文

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