意味
周りから向けられる感情や評価を表す名詞と接続し、それを無視して気にしないでする、またある状況を表す名詞と接続し、それに関係なくという場合に使われます。
例:心配をよそに、不安をよそに、期待をよそに etc.
接続
N+よそに
「文+の+よそに」の形もよく使われます。
解説
周りへの関心や配慮が問題になるかどうかで、二つの意味に分けて考えるとわかりやすいです。どちらの場合も主に書き言葉として使われます。
無視
周りから向けられる感情や評価を表す名詞と接続し、それを無視して気にしないでする場合に使われます。
感嘆や非難の意味が含まれることが多いです。後件には意志的な動作が続きます。
「期待」「心配」「不安」「反対」「批判」などの名詞と接続することが多いです。
をよそに妹は高校を卒業したら上京した。
住民たちの反対をよそに高層マンションの建設は続けられた。
無関係
ある状況を表す名詞と接続し、それに関係なく、それに悩まされることがなくという場合に使われます。
をよそにこの会社はどんどん売り上げを伸ばしている。
タピオカブームをよそに駅前の喫茶店は昔ながらのコーヒーだけで人気を得ている。
前件の状況、状態とは全く対照的だということを表す場合にも使われます。
をよそに選手達は冷静だ。
家族の不安な気持ちをよそに本人は自信満々だ。
すでに起こったこと、起こっていることに使われる場合が多いので、まだ起こっていないことに使うと不自然になることがあります。
よそに、弟は大学を中退してしまうだろう。
両親の心配を「~してしまうだろう」と予測している内容なので、不自然です。
よそに、弟は大学を中退してしまった。
両親の心配を「~してしまった」と既成の事実なので、問題ありません。
「よそ」は漢字で書くと「他所」または「余所」です。
漢字で使われることはほとんどありませんが、「よそ」の意味を確認しておきましょう。
「他の」や「別の」という意味。
よそを比べるな。
よそ見運転をしてはいけません。
対比文法
準備中
例文
無視
をよそに、父は酒やタバコを続けている。
医者の忠告をよそに、危険な場所に取材に出かけた。
周囲の反対をよそに、勉強しないで毎日遊んでばかりいる。
両親の心配無関係
をよそに、ある島国だけが好景気であることが話題になっている。
世界中の不況をよそに、休みをずらして混雑することなく休みを満喫した。
連休終わりのUターンラッシュをよそに、話題になっている本人達はいたって冷静だ。
マスコミの大変な騒ぎ