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代表的な誤用
「腹に据えかねる」を「肝に据えかねる」と使ってしまう日本人が多いです。
相手が子供だとしても、この失礼な態度は肝に据えかねる。
皆さんはこれらのどちらが正しい表現かわかりますか?
どうしてこのような誤用をしてしまうかわかりますか?
意味を確認していきましょう。
参考までに「~かねる」の意味を確認したい場合は以下の記事を確認してください。
意味
それでは、「腹に据えかねる」を辞書で調べるとどのように書かれているか確認していきましょう。
あまりにもひどいと、怒りをこらえることができない。心中におさめておくことができない。我慢できない。
怒りを押さえることのできる範囲をこえている。我慢しきれない。
そして、先ほど誤用で使われると書いた「肝に据えかねる」ですが、こちらは辞書には載っていません。
そもそも、「肝に据えかねる」という言葉はないんです。
では、どうしてこのような誤用が生まれてしまうのでしょうか?
それは、「腹を据える」と「肝を据える」という言葉があり、この2つはとても意味が似ていることが大きな理由です。
この2つの言葉同様に、「腹に据えかねる」の「腹」も「肝」に置き換えることができると勘違いしている人が多いということですね。
腹に据えかねる:怒りや不満を我慢することができないこと。
「肝に据えかねる」という言葉はありません。
覚えておきたい表現
誤用の原因になっている「腹を据える」と「肝を据える」の意味も一緒に覚えておきましょう。
覚悟を決める。決心する。
辞書的な意味はほぼ同じですが、実際は以下のような違いがあるようです。
腹を据える・・・具体的な状況や計画に対して覚悟を決めて落ち着いている。
肝を据える・・・元々持っている特性でどんなときも落ち着いている。
ちなみにですが、「肝が据わる」という言葉が日常生活では一番よく使われます。
肝が据わっているね。
こんな夜中にお墓で肝試ししても全然怖がらないなんて、ほんとに君はこんな風に使います。ぜひ覚えてくださいね。
例文
腹に据えかねるものだった。
彼の発言は、さすがの私でも腹に据えかねることがあって、一日中嫌な気分だった。
腹に据えかねることがあると、トイレに行ってしばらく戻ってこない。
彼女は